【土地家屋調査士の仕事】土地家屋調査士は土地の測量ができないと仕事がないのか?

結論を先にまとめると…
  • 土地家屋調査士を兼業でしているのであれば、土地の測量ができなくても業務は可能。でも依頼される業務は少ないと思われます。
  • 土地家屋調査士のみで仕事をしたいのであれば、土地の測量技術は必須。でも実務を覚えるのは結構大変です。

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土地家屋調査士は土地測量技術が必須なのか

相変わらずマイナーな資格の土地家屋調査士についての記事を書いていきます。あんまり需要がないみたいなので、モチベーションがいまいち上がらないのですが、もっと土地家屋調査士について知ってもらいたいので頑張って書いていきたいと思います。

土地家屋調査士の仕事は測量がともないます。トータルステーションという測量機器や三脚、CADソフトを駆使し土地の測量をして境界を確定(正確には確定ではない。見つけ出す?復元する?)する仕事です。

測量機器っていうのは、こんなやつです↓(適当なフリーの写真素材です)

タケさん
タケさん

まぁ、これを使いこなすのは結構ハードル高いです。器械いじるだけじゃなくて図面もパソコンで作成しなければいけませんしね

では、土地家屋調査士として仕事を頑張っていこうと考えた場合、測量技術がないと仕事をもらえないのでしょうか。

測量機器やCADソフトを全部揃えるとなると何百万円も費用がかかってしまいます。いきなり全部揃えないといけないのでしょうか。

また、一度も測量したことがないとどうやって測量の機械を操作するのか、どこを測量して、どうやって図面を作ればいいかわからないですよね。

この記事では土地家屋調査士として登録して仕事をしていくためには『測量技術がなければならないのか』を『司法書士ではあるけど土地家屋調査士を登録していない』タケさんが検討していきたいと思います。

兼業の場合は土地の測量をしない調査士もいる

結論を言えば土地家屋調査士の仕事をするために、土地の測量技術は必須ではありません。特に土地家屋調査士をメインにしていない兼業者の場合は土地の測量をしない調査士もいますね。

例えば、司法書士と土地家屋調査士の兼業者ですと、司法書士をメインとして仕事をしている方が多いでしょう(全員がそうというわけではありませんが)。

司法書士の仕事をしながら土地家屋調査士として土地の測量もするとなると、そうとう大所帯の事務所でなければ仕事量が追いつきません。

個人事務所で資格者が1人だけという事務所だと、司法書士の仕事をしながら土地家屋調査士として土地の測量に関わるのはおそらく難しいと思います。

せいぜいできるとすれば、建物新築登記、建物滅失登記、地目変更登記くらいではないでしょうか。これらの登記をするのであればトータルステーションという測量機器は必要ありませんし、仕事量もそこまで多くはありませんので、司法書士の仕事をしながら行えるでしょう。

ただ、建物新築登記はほとんど古参の調査士が独占しているケースが多いので、なかなか仕事をもらうことはできません。建物滅失登記や地目変更登記も司法書士としての売買決済の際にたまに遭遇する程度です。それだけのために土地家屋調査士の登録をしておくというのも果たしてどうなのか、ということも考えてしまいます。

月に数回あるかないかの仕事量であれば、別の調査士の先生に仕事を依頼する方がいいかなと思ってしまうので、いまだ私は土地家屋調査士の登録に至っていません。

タケさん
タケさん

建物新築登記の仕事を頻繁にもらえるのであれば、絶対に登録していますけどね。

【ダブルライセンス】司法書士なら土地家屋調査士の取得がかなりおススメです

基本的には土地の測量はできたほうがいい

もし土地家屋調査士の資格だけで仕事して行きたいなら、土地の測量はできたほうがいいです。というより土地の測量ができないなら土地家屋調査士だけで仕事は成り立たないでしょう。

土地の測量ができる土地家屋調査士は重宝されます。なぜなら結構需要があるからです。

わたしがかつて勤めていた司法書士事務所では、土地の測量ができる土地家屋調査士を結構探していました。また、独立してからも不動産屋から「測量してくれる先生いませんか?」と聞かれることが多いです。

「土地の測量より、建物の新築登記くれよ」といつも思っていましたが、どうやら土地の測量と建物の新築登記の仕事はセットでお願いするということらしいですね。

土地の測量できると仕事が増えていいかな、なんて思うこともありました。でも、個人事務所で司法書士と土地家屋調査士のダブルはきついと思いましたので、身の丈にあった仕事をしようと諦めました。

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土地の測量技術を研修で学ぶ

わたしは土地家屋調査士の資格をとってから土地家屋調査士事務所で実務を勉強しました。なので、試験には合格していましたが、実際にどうやって土地を測量するのかを知りませんでした。大抵の合格者は合格後に土地家屋調査士事務所に勤めて実務を学ぶか、そもそも補助者として勤務していた人が試験に合格したのですでに実務経験がある、という人が多いでしょう。

じゃあ、実務を知らないで試験に合格して即独立開業したい人はどうやって測量技術や土地家屋調査士の実務を学んでいけば良いのでしょうか。

確か、東京法経学院という予備校で測量実務を学べるカリキュラムがあったなぁと思って調べてみたら、ありました。

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2日間でどれだけ測量技術が習得できるかは未知の世界ですが、何も知らないよりはマシというところでしょうか。

「おいおい、こんなんで測量できるようになるんかい」とつぶやいていたら何と良さそうな講座を見つけましたよ。

またまた東京法経学院のサイトに飛びます(しつこいけどPRじゃないよ)

何と4泊5日の合宿で測量実務を学べてしまうという夢のような講座がありました。

何と、講座費用が313,500円(税込)!!

た、高い。1日約6万円の計算じゃないですか。どれほど優良講座なんでしょうか。ちょっと日程を見てみましょう。

朝9時から22時30分まで予定が入っています。

な、なかなかのスパルタ教育ですね。医学部目指す予備校並みに勉強させますね(知らんけど)。

よく見てみると4泊5日の合宿に加えて、3日の実務講義があるのですね。合宿で得られたデータを基に測量成果を作成するようです。そうかぁ、それだけやれば約32万円の授業料も安いかぁ…

とはならんでしょ。

実際に土地家屋調査士の実務は測量ができればいい、ということではありません。例えば、隣接地との境界を確認する交渉や道路との境界を確認するための手続きがあります。さらに法務局や役所でのデータの取得など経験値を積まなければ難しい業務もあります。

そういうノウハウを土地家屋調査士事務所に就職して習得するか、あるいは自分で独立開業して実務をしながら覚えていくかはその人次第ですが、どちらにせよ大変であることは間違いありません。

タケさん
タケさん

半端な気持ちでは土地家屋調査士の業務を習得することは難しいでしょう

土地家屋調査士事務所で修行する

わたしがお勧めする一番手っ取り早い方法は、土地家屋調査士事務所で働いて実務を学ぶことです。調査士事務所ならどれくらいの測量技術があれば実務をやっていけるかが肌で体験できます。

ただ、事務所選びは慎重にしたほうがいいです。司法書士事務所を選ぶのと同じくらい慎重でありましょう。ブラック事務所に入ると測量機器すら触らせてもらえない、なんてこともありますからね。

測量機器を触らせてもらえるとしても、ちゃんと基礎から教えてくれる事務所がいいです。個人事務所だと当たりハズレの幅が大きいです。いい事務所は本当に親切に教えてくれますが、最悪な事務所だと所長や他の補助者に「怒鳴られ、なじられ、いじめられる」という何かの標語になりそうな待遇を受けてしまうこともあります。

今は、土地家屋調査士法人も増えてきました。法人だときちんとした教育体制が整っていることがありますので、そういう事務所を選んで入るということもできるでしょう。

いつも言ってますが、入ってみて「これはダメだ」と思ったらすぐにやめましょう。時間は有限です。そんなくだらない事務所で時間を費やすのは人生において無駄なだけです。自分の時間、自分の身体を大切にしましょう。

【司法書士の求人】間違えてブラック事務所に就職・転職しない方法

まとめ→測量できる土地家屋調査士は重宝される

土地家屋調査士に関する記事はモチベーションが上がらない、と言いつつ結構長文になってしまいましたね。書き始めると昔のことを思い出して楽しくなってしまいました。

前にも書きましたが、やはりわたしは土地家屋調査士の仕事が楽しかったのだと思います。司法書士も楽しくやっていて、司法書士の資格のおかげで生活できていますので何の不満もありません。でも土地家屋調査士の仕事もやっぱりいつかはやってみたいな、と心のどこかで思っているのでしょうね。

取り止めもなく書いてきましたが、結論をまとめると

1、土地家屋調査士を兼業でしているのであれば、土地の測量ができなくても業務は可能。でも依頼される業務は少ないと思われます。

2、土地家屋調査士のみで仕事をしたいのであれば、土地の測量技術は必須。でも実務を覚えるのは結構大変です。

土地家屋調査士の記事になるといつも言ってますが、毎年土地家屋調査士の受験者数が減っています。なので、国家資格としてはかなり狙い目の資格だと思っています。仕事は大変ですが、需要もありますので若い人は仕事の選択肢にいれてもいいと思います。

お勧めですよ。土地家屋調査士。

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タケさん(@takesanblog)でした。

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