最近、法律の入門書を読みあさっているんですよね。
そしたら、結構前に司法書士試験の勉強していたことを意外に忘れていなかったんですよね。
それで、こんな血迷ったこと考えるようになったんですよね。
あ、これ少し勉強したら予備試験行けるんじゃね?
それで、法務省のサイトの予備試験の短答式試験の過去問ダウンロードして解いてみようとしたんですよね。
そしたら、すぐに分かりましたよ。
あ、ムリでした。ごめんなさい。
そんなわけで、司法書士試験合格者のタケさんが、予備試験の短答式試験に挑戦してみた感想と戦略について書いていきます。
もくじ
予備試験の短答式試験の過去問を解いてみた感想
予備試験の短答式試験は以下のようになっています。
- 憲法・行政法(各30点満点/試験時間1時間)
- 民法・商法・民事訴訟法(各30点満点/試験時間1時間30分)
- 刑法・刑事訴訟法(各30点満点/試験時間1時間)
- 一般教養科目(60点満点/試験時間1時間30分)
司法書士試験は午前2時間、午後3時間の合計5時間です。
試験時間に関してはあまり差はないと感じるかもしれませんが、予備試験は短答式試験だけで5時間です。
司法書士試験は1日で終わりますが、予備試験は短答式試験に合格して論文式試験(しかもこっちが本番)もありますから、それだけを考えても『予備試験のハードルは高いな』と思いますね。
予備試験の短答式試験の合格点は160点から170点と言われています。
あとで詳しく書きますが、一般教養科目は「捨て」ですから、210点中170点を目指す必要があります。
約8割の得点ですね。司法書士試験並みの得点率を目指さなければなりません。
法律科目で8割得点ですか…なかなか厳しい戦いになりそうですな。
予備試験の憲法・行政法の出題スタイルに戸惑う
司法書士試験の択一式問題のスタイルは主に以下のように分類できます。
- 個数問題(例:正しいものはいくつあるか)
- 単純正誤問題(例:正しいものはどれか)
- 対話式問題
- 組み合わせ問題
この中で一番難しいのは個数問題ですね。すべての選択肢について正誤を判断できなければ正解できないからです。
組み合わせ問題とは、『次のア〜オの肢のうち正しいものの組み合わせはどれか』というような問題です。
だいたい、2つの肢(ア・オとかア・イなど)の組み合わせで5択になっています。
組み合わせで選べるので、一つでも確実な選択肢があれば正答率が高くなる問題です。このスタイルの中では組み合わせ問題が一番ラクな問題でしょう。
しかし、予備試験の憲法・行政法の組み合わせ問題は『えげつない』です。
肢は3つだけになるので一見簡単そうに見えます。でも3つの肢の正誤を答えさせてその組み合わせを選ばせるのです。例えば以下のように、
1.ア〇 イ〇 ウ〇 2.ア〇 イ〇 ウ× 3.ア〇 イ× ウ〇
という感じです。しかもこの組み合わせは8通りあります。
えっ、これ全部の正誤が分からないと正解できないじゃん。
もはや組み合わせ問題ではない。個数問題である。という状態です。これにより、難易度はいっきに上がります。
さらに次のような問題もあります。
『次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を、誤っている場合には2を選びなさい。』
はいはい、個数問題で完全に受験生潰しにかかってますね。
他にもいくつか問題のスタイルはありますが、大体がこの2パターンです。
司法書士試験では簡単な組み合わせ問題に慣れていたので、予備試験のこのスタイルに戸惑いました。完全に舐めてました。
民事系科目は司法書士試験の財産で行けるぞ
憲法・行政法の問題でわたしの自信はもろくも崩れ去りましたが、民法や商法の問題を見て、
あれ、民法のレベル低くない?それともわたしの民事系レベルが高いのか?
と調子に乗ってしまいました。
なぜか民事系、刑事系科目のほとんどの問題が
- 単純正誤問題
- 簡単な組み合わせ問題
となっていて司法書士試験のような出題スタイルになっています。
そんなわけで民法の過去問に入るや否や、
おぉ!解ける、解けるぞ!!
などと、一人で興奮してしまったのです。
難易度も司法書士試験の民法と比べると「易しい」と思います。何せ問題文が短い。選択肢の文も短い。
司法書士試験の民法は問題文読むだけで時間かかっていましたが、予備試験の民法はサクッと解答できます。
商法と民事訴訟法は司法書士試験と同じか、ちょい難しいレベルかもしれません。
2020年4月1日から民法改正により新債権法が施行されます。令和2年以降の試験は新法で出題されるので、きちんと改正法の勉強をして対策しなければいけません。
刑法・刑事訴訟法は少し難しい
司法書士試験でも刑法は試験科目に含まれていました。一通りは勉強した自負がありましたが、刑事訴訟法と共に撃沈です。
少し細かい点が問われると、太刀打ちできませんわ。
ただ、過去問を繰り返せば何とか対応できそうな感じはします(あくまでも今の段階の感想です)。
一般教養科目はもはや”一般”ではないですよ
行政書士試験でも「一般教養科目」に痛い目に合わされていました。
予備試験にも一般教養科目があります。教養がないことで有名なタケさんですが、仮に教養があると自負する人でも
いくら何でも難しすぎだろ…誰が解けるんだよ…
とペンを静かに置きたくなるでしょう。
予備試験の出題範囲を見てみると、一般教養科目は『人文科学,社会科学,自然科学及び英語』となっています。
いやいや、”一般”ではないでしょ。もはや初めて見る日本語だらけですよ。
え?プラトンとソクラテスに関する問題だと思ったら、訳のわからない記号の問題にすり替わってる?こんなの名探偵コナンくんしか解けないだろ。
この一般教養科目全部正解したら予備試験合格でもいいでしょ、ってくらい難しい。
ということで、一般教養科目は「全問捨て」です。適当に選んで正解したらラッキーくらいで考えたほうがいいです。
司法書士試験合格者が予備試験に挑戦するのは大変そうです
そんなわけで、司法書士試験に合格してから10 年近くが経とうとしているタケさんが予備試験の短答式過去問に挑戦してみましたが、
うーん。これは長い道のりになりそうだ
というのが正直な感想デス。
司法書士試験も仕事をしながら3年かかって合格しましたが、もし予備試験に挑戦しようものなら、さらに時間がかかりそうな予感がします。
最短で合格を目指すならやっぱり予備校を使ったほうがいいですね。
とは言え、まだ本格的に挑戦するかどうするか決めていないので、ブログを書きながらゆっくり考えたいと思います。
タケさん(@takesanblog)でした。